http://www.asahi.com/national/update/0622/TKY200506210380.htmlより

私的録音録画補償金、初の返還決定 DVD−R4枚8円
2005年06月22日07時52分

 8円、お返しします――。創設以来13年間、ほとんど知られていない返還金制度が初めて機能することになった。著作権者を守るため、デジタル録音・録画機材の購入時に徴収している補償金を、個人の創作だけに使って著作権を侵害しない人に返す仕組み。家族の姿を録画したという人からの、DVD―R4枚分の補償金返還を求める書類は、80円切手を張った封筒で送られてきたという。

 DVD―RやMDレコーダーなどのデジタル録音・録画機材に補償金を課す私的録音録画補償金制度は、92年に設けられた。録音補償金が93年6月、録画補償金が99年7月から実施されたが、いずれも返還実績はない。

 録画補償金は録画機材の卸値の1%程度で、04年度で計14億7000万円。機材メーカーから私的録画補償金管理協会(SARVH)が集め、テレビ番組の制作者ら著作権者に分配する。他人の著作物の複製に使っていないことを証明すれば消費者に返されることになっており、SARVHは21日、関係団体と有識者でつくる返還委員会を開き、DVD―R1枚で1円87銭、繰り上げて計8円の返還を決めた。